WINEな時間。

「好きだった売場」を、今度はつくる側に。 THE WINE二子玉川店 統括バイヤー、ソムリエ・吉村 亙さんが語る、新しい店づくり

「好きだった売場」を、今度はつくる側に。 THE WINE二子玉川店 統括バイヤー、ソムリエ・吉村 亙さんが語る、新しい店づくり

かつては、お客様として東急百貨店のワイン売場を訪れていた吉村さん。
飲食店でワインと出合い、東急百貨店のワイン売場の品揃えや、ワイン好きのスタッフたちに魅力を感じていたといいます。東急百貨店に入社後は吉祥寺店を経て、東横店へ。約14年間、渋谷の街や人の変化を見つめながら、新しい売場の立ち上げにも携わってきました。

そして今回、THE WINE 二子玉川店の立ち上げを担うことに。専門店としての品揃えや世界観はそのままに、二子玉川の街で、もっと気軽にワインと出合える店を目指しました。
「THE WINE 二子玉川店」ができるまでと、これから目指す場所について、吉村さんに聞きました。

2026.10.09
吉村亙

吉村 亙(よしむら・わたる)

2008年 東急百貨店に入社 吉祥寺店和洋酒売場に配属
2011年 東横店に異動 和洋酒売場に配属
2016年 東横店の和洋酒売場のマネジャーに任命
2020年 東横店閉店 新和洋酒売場の立ち上げに参加 
2021年 渋谷東急フードショーの新和洋酒売場オープン
2025年 フード統括室に異動 THE WINE 2号店プロジェクトに参加
2026年 THE WINE 二子玉川店オープン 

「まさか自分が、つくる側になるとは」

吉村さんがワインと出合ったのは、東急百貨店に入社する前。飲食店で働いていた頃でした。その頃からよく訪れていたのが、東急百貨店のワイン売場。品揃えの豊富さはもちろん、ワイン好きのスタッフが多いことにも惹かれていたそうです。

「他の百貨店にはない、おもしろいところだなと思っていて」

そんな“ファン”だった売場に、今度はスタッフとして立つことに。吉祥寺店を経て、東横店へ。約14年間、渋谷の街や人、流行の変化を見ながら働き、売場の移転や新しい売場の立ち上げも経験しました。
そして2025年からは、二子玉川店の出店プロジェクトに携わることになります。

「まさか自分が、つくる側になるとは」

かつて通っていたワイン売場を知る人だからこそ、THE WINEの魅力を受け継ぎながら、新しい街に合わせた店を考えていきました。

THE WINEだけど、もっと入りやすく

THE WINEは、愛好家にも応える専門性の高いワインショップ。その2号店となる二子玉川店で、吉村さんが最も意識したのは、「専門性」と「入りやすさ」のバランスでした。

「カジュアルにしすぎてしまうとTHE WINEではなくなってしまう。でも、松濤と同じことをすると敷居が高くなってしまう」

そこで目指したのが、専門的なワインが揃っていながら、間口は広く、気軽に入れる店。なかでも大切にしたのは、二子玉川を中心とした地元のお客様です。その考え方は、店内のつくりにも表れています。

「ちょっと見てみよう」が生まれる店

松濤では、椅子に座ってソムリエと会話をしながら、ゆっくりと時間をかけてワインと向き合える環境になっています。
一方、二子玉川店では、あえてカジュアルなスタンド形式にしました。外からも様子が見えるようにし、グラス1杯から気軽にワインを楽しめる環境をつくっています。
店内を歩けば、曲線を描く什器が目に入ります。
ワインの貯蔵庫や地下カーヴをイメージした落ち着いた空間に、円柱の柱とラウンド型の什器。直線的な什器とは違い、店内をすっと通り抜けるのではなく、ぐるりと回りながらワインを眺められるように設計されています。

「いろんなワインが、いろんな角度から目に入ってくる。そうやって店内を見て回る楽しさも、このデザインコンセプトの中にあります」

目的の一本を探すだけではなく、歩いているうちに「こんなワインもあるんだ」と出合える。そんな時間も、この店の楽しみのひとつです。

専門店としてのこだわりも、随所に

店内には、プレミアムワインを適切な環境で保管するための、温度管理された特別なワインセラーも設けています。なかでも吉村さんが挙げる大きな特徴のひとつが、ブルゴーニュワインの品揃えです。
THE WINEのラインナップでも人気の高いカテゴリーで、二子玉川店では1万円、2万円以上のワインも揃えています。オープン後も、そこからワインを選ぶお客様が多く、「ニーズはあるだろう」と考えていた狙いが、実際の反応につながっているそうです。
一方で、棚の商品の半分ほどは3,000円前後を中心とした価格帯に。調査を通して、二子玉川エリアには3,000~5,000円のワインの選択肢が少ないことが見えてきたため、日常使いしやすい価格帯も充実させました。
気軽な一本から、特別な一本まで。その幅広さこそ、二子玉川店の大きな魅力です。

「THE WINEらしさ」を、二子玉川らしく

こうした品揃えを実現するために、吉村さんたちが向き合ったのが、THE WINEらしさと二子玉川らしさのバランスでした。
THE WINEの世界観を守りながら、二子玉川という街にどう落とし込むか。そのために吉村さんだけでなくスタッフも、二子玉川エリアや東急沿線のワインショップを実際に見て回り、それぞれの店の特徴を調査。そこで見えてきた地域の傾向を、品揃えや価格帯にも反映していきました。
「専門店だけど、入りにくい店にはしたくない」
その思いが、店の隅々にまで生きています。

ワインを「買う」だけじゃない場所へ

そして二子玉川店では、店頭での出合いをさらに増やしていく予定です。入口には、週替わり・月替わりで企画する商品を並べるスペースも。渋谷店にはなかった、気軽に店へ入るきっかけとなる仕掛けのひとつです。

今後は、ワインを知り、楽しむためのイベントも定期的に開催していく予定。試飲をきっかけに新しいワインを知ったり、ソムリエに相談したり、イベントに参加したり。「ワインを買うために行く店」から、「ワインに出合うために行きたくなる店」へ。
二子玉川で、そんな場所を少しずつ育てていこうとしています。

「生きた売場」にしていきたい

最後に、これから二子玉川店を訪れるお客様へのメッセージを聞きました。

「売場づくりとは、ただ商品を並べておしまいではなく、ご来店いただくお客様と売場スタッフとのコミュニケーションの積み重ねを通じて、時間をかけてその売場ならではの魅力を高め、つくり上げていくものだと思っています」

だからこそ目指すのは、「生きた、いい売場」。お客様からも意見をもらいながら、スタッフとのコミュニケーションを重ね、このエリアのワインカルチャーをもっと盛り上げていきたいと話します。
かつては、東急百貨店のワイン売場を訪れる側だった吉村さん。今度は、自分がつくったTHE WINE 二子玉川店で、誰かが新しい一本に出合う。
その出合いがまた、この街のワインの楽しみ方を広げていくのかもしれません。

THE WINE 二子玉川店へ

THE WINE 二子玉川店には、4人のソムリエが在籍しています。「こんな料理に合わせたい」「いつもと違うワインを試してみたい」など、ワインについて気になることがあれば、気軽に相談してみてください。
店内を歩いて、気になる一本を見つける。ソムリエに話を聞いて、知らなかったワインを試してみる。そんな小さなきっかけから、ワインの楽しみ方はもっと広がっていきます。
これから、この街のワインとの出合いを少しずつ増やしていく。それが、THE WINE 二子玉川店が目指す場所です。二子玉川で、あなたの「好きな一本」を探しに。

取り扱い店舗
THE WINE by TOKYU DEPARTMENT STORE 二子玉川店
THE WINE by TOKYU DEPARTMENT STORE 二子玉川店

〒158-0094
東京都世田谷区玉川 2-21-1
二子玉川ライズ・ショッピングセンター
地下1階 二子玉川 東急フードショー
営業時間 10:00-20:00

THE WINE オンラインストアでご購入いただけます

この記事を書いた人

THE WINE 編集部
THE WINE 編集部

ワイン初心者です!THE WINEのベテランソムリエたちへのインタビューを通してワインのことを日々勉強中…。