WINEな時間。

「好きだった売場」を、今度はつくる側に。 THE WINE二子玉川店 統括バイヤー、ソムリエ・吉村 亙さんが語る、新しい店づくり
かつては、お客様として東急百貨店のワイン売場を訪れていた吉村さん。
飲食店でワインと出合い、東急百貨店のワイン売場の品揃えや、ワイン好きのスタッフたちに魅力を感じていたといいます。東急百貨店に入社後は吉祥寺店を経て、東横店へ。約14年間、渋谷の街や人の変化を見つめながら、新しい売場の立ち上げにも携わってきました。
そして今回、THE WINE 二子玉川店の立ち上げを担うことに。専門店としての品揃えや世界観はそのままに、二子玉川の街で、もっと気軽にワインと出合える店を目指しました。
「THE WINE 二子玉川店」ができるまでと、これから目指す場所について、吉村さんに聞きました。
吉村 亙(よしむら・わたる)
2008年 東急百貨店に入社 吉祥寺店和洋酒売場に配属
2011年 東横店に異動 和洋酒売場に配属
2016年 東横店の和洋酒売場のマネジャーに任命
2020年 東横店閉店 新和洋酒売場の立ち上げに参加
2021年 渋谷東急フードショーの新和洋酒売場オープン
2025年 フード統括室に異動 THE WINE 2号店プロジェクトに参加
2026年 THE WINE 二子玉川店オープン
「まさか自分が、つくる側になるとは」
吉村さんがワインと出合ったのは、東急百貨店に入社する前。飲食店で働いていた頃でした。その頃からよく訪れていたのが、東急百貨店のワイン売場。品揃えの豊富さはもちろん、ワイン好きのスタッフが多いことにも惹かれていたそうです。
「他の百貨店にはない、おもしろいところだなと思っていて」
そんな“ファン”だった売場に、今度はスタッフとして立つことに。吉祥寺店を経て、東横店へ。約14年間、渋谷の街や人、流行の変化を見ながら働き、売場の移転や新しい売場の立ち上げも経験しました。
そして2025年からは、二子玉川店の出店プロジェクトに携わることになります。
「まさか自分が、つくる側になるとは」
かつて通っていたワイン売場を知る人だからこそ、THE WINEの魅力を受け継ぎながら、新しい街に合わせた店を考えていきました。

THE WINEだけど、もっと入りやすく
THE WINEは、愛好家にも応える専門性の高いワインショップ。その2号店となる二子玉川店で、吉村さんが最も意識したのは、「専門性」と「入りやすさ」のバランスでした。
「カジュアルにしすぎてしまうとTHE WINEではなくなってしまう。でも、松濤と同じことをすると敷居が高くなってしまう」
そこで目指したのが、専門的なワインが揃っていながら、間口は広く、気軽に入れる店。なかでも大切にしたのは、二子玉川を中心とした地元のお客様です。その考え方は、店内のつくりにも表れています。
「ちょっと見てみよう」が生まれる店
松濤では、椅子に座ってソムリエと会話をしながら、ゆっくりと時間をかけてワインと向き合える環境になっています。
一方、二子玉川店では、あえてカジュアルなスタンド形式にしました。外からも様子が見えるようにし、グラス1杯から気軽にワインを楽しめる環境をつくっています。
店内を歩けば、曲線を描く什器が目に入ります。
ワインの貯蔵庫や地下カーヴをイメージした落ち着いた空間に、円柱の柱とラウンド型の什器。直線的な什器とは違い、店内をすっと通り抜けるのではなく、ぐるりと回りながらワインを眺められるように設計されています。
「いろんなワインが、いろんな角度から目に入ってくる。そうやって店内を見て回る楽しさも、このデザインコンセプトの中にあります」
目的の一本を探すだけではなく、歩いているうちに「こんなワインもあるんだ」と出合える。そんな時間も、この店の楽しみのひとつです。

専門店としてのこだわりも、随所に
店内には、プレミアムワインを適切な環境で保管するための、温度管理された特別なワインセラーも設けています。なかでも吉村さんが挙げる大きな特徴のひとつが、ブルゴーニュワインの品揃えです。
THE WINEのラインナップでも人気の高いカテゴリーで、二子玉川店では1万円、2万円以上のワインも揃えています。オープン後も、そこからワインを選ぶお客様が多く、「ニーズはあるだろう」と考えていた狙いが、実際の反応につながっているそうです。
一方で、棚の商品の半分ほどは3,000円前後を中心とした価格帯に。調査を通して、二子玉川エリアには3,000~5,000円のワインの選択肢が少ないことが見えてきたため、日常使いしやすい価格帯も充実させました。
気軽な一本から、特別な一本まで。その幅広さこそ、二子玉川店の大きな魅力です。
「THE WINEらしさ」を、二子玉川らしく
こうした品揃えを実現するために、吉村さんたちが向き合ったのが、THE WINEらしさと二子玉川らしさのバランスでした。
THE WINEの世界観を守りながら、二子玉川という街にどう落とし込むか。そのために吉村さんだけでなくスタッフも、二子玉川エリアや東急沿線のワインショップを実際に見て回り、それぞれの店の特徴を調査。そこで見えてきた地域の傾向を、品揃えや価格帯にも反映していきました。
「専門店だけど、入りにくい店にはしたくない」
その思いが、店の隅々にまで生きています。
ワインを「買う」だけじゃない場所へ
そして二子玉川店では、店頭での出合いをさらに増やしていく予定です。入口には、週替わり・月替わりで企画する商品を並べるスペースも。渋谷店にはなかった、気軽に店へ入るきっかけとなる仕掛けのひとつです。
今後は、ワインを知り、楽しむためのイベントも定期的に開催していく予定。試飲をきっかけに新しいワインを知ったり、ソムリエに相談したり、イベントに参加したり。「ワインを買うために行く店」から、「ワインに出合うために行きたくなる店」へ。
二子玉川で、そんな場所を少しずつ育てていこうとしています。
「生きた売場」にしていきたい
最後に、これから二子玉川店を訪れるお客様へのメッセージを聞きました。
「売場づくりとは、ただ商品を並べておしまいではなく、ご来店いただくお客様と売場スタッフとのコミュニケーションの積み重ねを通じて、時間をかけてその売場ならではの魅力を高め、つくり上げていくものだと思っています」
だからこそ目指すのは、「生きた、いい売場」。お客様からも意見をもらいながら、スタッフとのコミュニケーションを重ね、このエリアのワインカルチャーをもっと盛り上げていきたいと話します。
かつては、東急百貨店のワイン売場を訪れる側だった吉村さん。今度は、自分がつくったTHE WINE 二子玉川店で、誰かが新しい一本に出合う。
その出合いがまた、この街のワインの楽しみ方を広げていくのかもしれません。

THE WINE 二子玉川店へ
THE WINE 二子玉川店には、4人のソムリエが在籍しています。「こんな料理に合わせたい」「いつもと違うワインを試してみたい」など、ワインについて気になることがあれば、気軽に相談してみてください。
店内を歩いて、気になる一本を見つける。ソムリエに話を聞いて、知らなかったワインを試してみる。そんな小さなきっかけから、ワインの楽しみ方はもっと広がっていきます。
これから、この街のワインとの出合いを少しずつ増やしていく。それが、THE WINE 二子玉川店が目指す場所です。二子玉川で、あなたの「好きな一本」を探しに。



〒158-0094
東京都世田谷区玉川 2-21-1
二子玉川ライズ・ショッピングセンター
地下1階 二子玉川 東急フードショー
営業時間 10:00-20:00
THE WINE オンラインストアでご購入いただけます
この記事を書いた人

THE WINE 編集部
ワイン初心者です!THE WINEのベテランソムリエたちへのインタビューを通してワインのことを日々勉強中…。

