伴 良美のラベルが語るワイン物語

ブルゴーニュ3大白ワインを生む屈指の生産者 ルイ・ラトゥール ムルソー2022

ブルゴーニュ3大白ワインを生む屈指の生産者 ルイ・ラトゥール ムルソー2022

CDやDVDにジャケ買い、という言葉があるように、ワインもラベルが奇麗なものや、興味深いデザインのものには、つい手がのびてしまいます。実際にワインのラベルは、ワインの歴史やエピソードを伝えるものが多く、そこにはさまざまな情報や物語が隠れています。ラベルのささやきを聞きながらワインを飲めば、いっそう美味しく楽しく感じられることでしょう。

ブルゴーニュ屈指の作り手「ルイ・ラトゥール」。1797年に創業し葡萄畑を所有、ネゴシアンとして4代に渡って伝統と歴史を守り続けてきました。現在はグランクリュの畑を最大規模で所有するブルゴーニュが誇る造り手で、果実感に溢れた華やかさと気品を兼ね備えた素晴らしいワインを造っています。
東急百貨店では11月に、このルイ・ラトゥールを特集。売り場にはムルソーやジュヴレ・シャンベルタンなど、様々なグランクリュのワインをご用意してお客様をお待ちしております。

2024.11.01

ラベルデザインを230年も変えない自信とプライド

写真 (建物):230年の歴史をもつブルゴーニュの名門ルイ・ラトゥール。
写真 (マーク):最骨頂の塔のマークが特徴。全てのネックに記される。

今月ご紹介するワインは「ルイ・ラトゥール ムルソー2020 シャルドネ」。シャルドネ100%のブルゴーニュを代表する芳醇で気品ある白ワイン。白いラベルに黒い筆記体の文字でワイン名が記された、とてもシンプルなデザインです。ネックのところには最高品質のワインをイメージする「ラトール=塔」のマークが入っているのが大きな特徴です。

ルイ・ラトゥールのワイナリーでは、このラベルを230年前の創業当初から変えておらず、印刷も紙の選択もすべて自社で行っています。シンプルなラベルですが、長い間ブルゴーニュで最高の造り手であり続けているというプライドが感じられます。

ワイン熟成の鍵になる樽はすべて自社で作成

写真:樽はすべて自社で熟練した樽職人が造る

さてもう一つルイ・ラトュールがこだわっているのは、ワインを熟成する「樽」についてです。ブルゴーニュではワインは熟成のために樽のなかに12カ月以上もの間を入れておかなくていけません。それゆえ、樽の品質の高さが大きく問われます。

ワインにとって樽の品質が大きくかかわっていることを十分に認識している、ルイ・ラトゥールは樽も自社で造り、ひとつ一つ丁寧に管理しています。樽の魔術師ともいえる造り手で、その年の葡萄のできや、畑のクラスによって樽の使い方を変え、熟練した樽職人が毎年2000樽以上を造っています。

ブルゴーニュ3大白ワインのコルトン・シャルルマーニュも生む造り手

写真:最骨頂の白ワイン、コルトン・シャルルマーニュを生むコルトンの丘

ルイラトールはブルゴーニュの中でも様々なグランクリュの畑のワインを造っていますが、その最骨頂が、「コルトン・シャルルマーニュ」の白ワイン。現在販売価格は一本53,900円もします。

このワインが生まれたのは、1859年ごろ世界的に、フィロキセラという葡萄の根にとりつく害虫が蔓延し、多くの葡萄樹を壊滅させたことがはじまりです。ルイ・ラトゥールのあるブルゴーニュでも、コルトンの丘にあるピノ・ノワールが壊滅。そこでルイ・ラトゥールではコルトンの丘に接ぎ木でシャルドネを植え、コルトン・シャルルマーニュを誕生させました。この丘の土壌はピノ・ノワールよりもシャルドネに見事にマッチし、現在はグランクリュの白ワインの中でも最高額のワインとなっています。

コストパフォーマンスに優れ気品溢れるムルソー

写真:ムルソーとよく合う牡蠣のグラタン

さて、今回ご紹介するムルソーもコルトン・シャルルマーニュに勝るとも劣らない、傑出した白ワインです。畑は同じコート・ド・ボーヌ地区にあり、近くにはモンラッシュというやはり有名な白ワインが生まれています。しかしムルソーはコルドン・シャルルマーニュやモンラッシェよりもはるかにコストパフォーマンスも優れたワインで大変お買い得です。

オークの木樽で8カ月~10カ月熟成したことによって、杏のような豊かな香りが生まれ、酸味には味の厚みが感じられ、深みをと爽やかさが両立した上品な口あたり。上質な樽由来の黄金色の色彩も美しく、余韻の長い味わいとなっております。お料理はオマール海老のアメリケーヌのような、クリーミィなソースを使ったもの。ホタテや白身魚のバターソテー。そして、この季節は特に牡蠣のホワイントソースグラタンにぴったりです。ちょっとした秋のごちそうに合わせて、楽しんでみてはいかがでしょうか。

渋谷 東急フードショーのおすすめ

[写真 左]
ルイ・ラトゥール ムルソー 2022 
(750ml) 
生産者:ルイ・ラトゥール
葡萄品種:シャルドネ100%
タイプ:白・辛口・フルボディ・気品ありリッチで芳醇

淡い黄金色の色調で、口いっぱいにリッチな味わいが広がります。アンズのような豊かな香りと美しい酸味をもちます。新樽比率は15%、オーク樽で8~10カ月熟成による、しっかりとした骨格を感じられる芳醇な白ワインです。


[写真 右]
ルイ・ラトゥール ジュヴレ・シャンベルタン 2022 
(750ml)
生産者:ルイ・ラトゥール
葡萄品種:ピノ・ノワール100%
タイプ:赤・辛口・フルボディ・力強く凝縮感あり

しっかりとした果実の凝縮感と樽の風味が絡まった気品ある味わい。フルボディの赤ワインでお肉料理との相性は抜群。紅茶やキノコなどの複雑なニュアンスも感じられ、秋のキノコ料理ともピッタリです。

取り扱い店舗
THE WINE by TOKYU DEPARTMENT STORE
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東京都渋谷区松濤1丁目5番3号 オクシブビル 1階
営業時間 11:00-19:00

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この記事を書いた人

伴 良美(ばん・よしみ)
伴 良美(ばん・よしみ)

映画、食、旅を中心に執筆。ワインと食の情報誌「ヴィノテーク」、北海道新聞、岐阜新聞などの取材記者としても活躍。世界の銘醸地や映画の舞台を訪ねた連載コラムに、フジサンケイビジネスアイ「世界銘酒紀行」「名画の舞台」のほか「男と女 名画とお酒」「シネマの名言」などがある。